2013年2月6日水曜日

クリノミキクイムシ

昨年9月30日に、日之影から貰った虫食い栗です。
どんな虫が喰っているのか知らないとの事だったので、プラスチックの容器に入れて室内に放置していました。ひょっとすると、クリタマムシが出てくるかも?と淡い期待もありました。昔は時々見かけたらしいですが。   2月4日、ふと見ると、くずの中に小さい虫がころがっています。
栗の孔の状態はあまり変わっていません。
期待はずれの虫です。なにやらキクイムシの類のよう。
ビノキュラで観察して図鑑で調べると、どうやらクリノミキクイムシらしい。よく似た種でドングリキクイムシとの区別点も書いてありますが、よく分からず。     クリノミキクイムシ、ネットで調べてみると面白い虫なんですね。キクイムシの一群は、農林業の害虫のためかよく研究されているようです。このクリノミキクイムシ、養菌性キクイムシと呼ばれる一群に属し、アンブロシア菌と総称される共生菌を食物としている。栗の実に穿孔し、その中で産卵、成虫が体内に菌を貯蔵しており、その胞子を坑道壁に接種し増殖させるそうです。幼虫は菌を食べて成長、実の中で世代交代して増える。♂は数が少なく全体の1~2割くらいしかいない。(いわば一夫多妻ですね) ♀は実から脱出して他の実に行くけど♂は生まれた実の中から出ることなく死んでしまうらしい。(まだ栗を割って確かめていません。)    キクイムシの防除はなかなか一筋縄ではいかないらしい。  いろいろ調べていくと、ナラ・カシ類の集団枯損にも養菌性キクイムシであるカシノナガキクイムシが関与していることが知られているそうです。五ヶ瀬や椎葉のブナの大木の立ち枯れもこのキクイムシが原因なんでしょうか。人間の自然環境、生態系の攪乱が遠因なんでしょうかね~。

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